わが子の成長を促すチャンス「放課後時間」の上手な使い方のコツ――大事なのは”子どもが自ら気付くきっかけを与える”こと

自分で考え、対策を見つけていく時間が主体性や判断力、自立心などを育んでくれるのです(写真:Fast&Slow/PIXTA)
共働き世帯の増加に伴い、学校が終わってから保護者が帰宅するまでの時間を学童保育で過ごす小学生が増えています。令和6年 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況調査によると、小学1年生の約半数が学童保育利用登録をしているとの結果が出ています。
小学生が学校で過ごす年間約1200時間に対し、放課後や長期休暇の時間は約1600時間。その時間を「有意義なもの」にするために、塾や運動教室、ピアノやダンスといった「習い事」ですきまなく埋め尽くそうとする保護者が多く見られます。
しかし、国内における民間学童保育のパイオニアである島根太郎氏は、放課後の時間を「未来への投資」と捉え、「社会につながる人間力=非認知能力」育成に必要なのは子どもの「余白」時間だと言います。
日常の遊びの中で育つ人間力や、放課後時間の大切さについて『子どもの人生が変わる放課後時間の使い方』より一部抜粋・編集してお伝えします。
保護者は手を出しすぎないこと
人間力は、子どもが自ら身につけていくものです。
保護者から手厚い働きかけをする必要はなく、むしろ、あまり手を出しすぎないほうがいい。私はそう考えています。
なぜなら、人間力は算数や英語の授業のように教えられて身につくものではないからです。子どもたち自身が日々の経験を通じて、自分で気づき、学び、成長していくもの。大人にできるのは、その成長のきっかけを用意することくらいです。
では、具体的にどんなきっかけを作ればいいのでしょうか。
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